弱点
どんな人にも「弱点」があります。
ギリシャ神話の英雄アキレスも踵(カカト)を射抜かれて倒れたように、
弁慶も泣き所を持っているし、鬼は豆鉄砲やら柊(ヒイラギ)やらイワシの頭やら弱点だらけ。
さて、LANケーブルを使ってディスプレーやキーボード/マウスを延長するタイプの製品を
立て続けに出して来ましたが、
彼ら(製品たち)にも弱点があります。
■第1の弱点は「色ズレとゴースト」
延長することで輝度が下がり、信号も劣化するので、「色ズレ」と「ゴースト」を引き起こします。
■第2の弱点は「ノイズ」
LANケーブルはSTPでも、通常のアナログRGBケーブルよりノイズの影響を受けやすく、環境の悪いところでは、延長した映像に影響が出る事があります。
■第3の弱点は「ニジミ」
延長することでR(赤),G(緑),B(青)信号にズレが生じ、滲んだ状態になります。
ほとんどが「画質」に関係する弱点です。
LANケーブル延長タイプの製品は、1、3の問題それぞれを解決できるように、延長先で
画質(GAIN/EQ)の調整やR/G/Bの補整ができ、2のノイズに関しては市販のフェライトコアを使用すれば、ある程度の環境には対応できます。
ただし、
3の弱点「ニジミ」は、完璧に抑えることができません。
延長距離がおよそ100mを越えるころから、「ニジミ」は強くなり、修正し辛くなってきます。
最終的にお使いになるお客様が、
「どんなものを表示して」、「どう判断されるか」
といったところですが、これに関してはお客様の感性に委ねるほか手段がありません。
(動画など動いているものはあまり気になりません)
スッキリ綺麗に映そうと思えば、光ケーブルで延長するのが一番好ましい訳ですが、とっても高価になります。
(ちなみに、2年ほど前に試作した光タイプは、 売値50〜60万円位じゃないとペイ しなかったので、 製品として世に送り出すことができませんでした。)
※現在100mを越える延長で最も状態良く表示するのは「IRB21-100」「IRB21-200」です。
http://www.myshop.co.jp/unit/nobita/200f/nobita-cable.htm#irb21
R、G、Bのズレから来る「ニジミ」。
弱点というよりも「宿命」とすら思えます。
今販売している延長タイプでは、ニジミを完璧に解消することはできません。
http://www.myshop.co.jp/unit/nobita/200f/rla211-214.htm
デモ機を使って試してください。
蛇足ですが、
LANケーブルディスプレー延長タイプには、製品によってかなりバラツキがあります。
極端な場合、仕様や取り説の内容と、「違う製品なんじゃないの????」と疑わざるを得ないものもありますので、
製品選びは慎重に行ってください。
ユニット製品にはそんな恐ろしい品はありませんよ。
皆さんにお披露目する前に、目の血管が「ブチッ」というまでテストしますから。
入社当時、糸のように細かった私の目が、人並みに大きくなったくらいです。
PS:知りたくもない事だと思いますが、
私の弱点は、宵闇に揺れる「赤い提灯」です。
あれにはめっぽう弱いんです・・・。